肺炎 レンサ 球菌。 レンサ球菌

肺炎レンサ球菌(はいえんきゅうきん)とは何? Weblio辞書

肺炎 レンサ 球菌

(IDWR 2000年第32号掲載) ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP:penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae)は、肺炎球菌や化膿連鎖球菌などグラム陽性球菌に有効な抗生物質であるペニシリンに耐性を獲得した肺炎球菌である。 PRSPの病原 性は、肺炎球菌と同等であり健常者の口腔などに定着していても、通常は無症状であるが、咽頭炎や扁桃炎などの炎症が発生した場合には、炎症部位で菌が増殖 し感染症状を呈することが多い。 また、乳幼児の化膿性髄膜炎や小児の中耳炎、肺炎、高齢者の肺炎などの原因菌となる。 ペニシリンに対する耐性度によりペニシリン低感受性菌(PISP)とペニシリン耐性菌(PRSP)に区別される。 1970年代の後半より、この種のペニシリンに低感受性や耐性を示す肺炎球菌がス ペイン、フランス、ドイツなどで徐々に問題となり始め、1980年代の後半には南米諸国やアジア各国からも分離されるようになった。 PRSPの血清型としては、6, 9, 14, 19, 23型が世界的に主流となっている。 喀痰、咽頭、鼻腔、耳漏などからの分離例が大半を占め、無症状のいわゆる「定着例」と考えられる事例も多い。 【図1、2. 臨床病理 111:53, 2000. (臨床病理レビュー特集第111号 臨床検査 Year Book 2000)より】 病原体 肺炎球菌は、健常者であっても口腔や鼻腔などに、多少の差は見られるものの必ず存在する弱毒性の常在細菌である。 PRSPは、ペニシリンに耐性を獲得し てはいるものの、病原性や増殖能力などの生物学的な特徴はペニシリン感受性の肺炎球菌と何ら変わりはない。 ペニシリンに対する耐性は、細菌の外膜層を構成 するペプチドグリカンの生合成に関与するペニシリン結合蛋白(PBP1A, PBP2B)の変異やPBP2Xと命名された変種のPBPの獲得による。 [多剤耐性肺炎球菌] 1970年代の後半には、ハンガリーで、ペニシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリンに同時に耐性を獲得した肺炎球菌が分離されている。 今日、臨床 分離されるPRSPは、既に、ミノサイクリンに対しては高い耐性率を獲得しており、しかも、それらのいくらかはermAM遺伝子などの獲得によるエリスロ マイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド薬にも耐性を獲得している。 さらに、DNAジャイレースなどの変異によるニューキノロン耐性菌も少数では あるが分離されている。 このように、肺炎球菌ではペニシリンや経口セフェム薬のみならず、テトラサイクリン、マクロライド、ニューキノロンを含む広範囲の 抗菌薬に対し耐性を獲得した「多剤耐性肺炎球菌」の増加が、地球規模で問題となりはじめている。 臨床症状 小児の中耳炎や咽頭炎、扁桃炎などからしばしば分離される。 特に0~6才児や60才以上の高齢者などで感染防御能力の減弱した患者に敗血症や髄膜炎、肺 炎などを引き起こすが、それらの多くは、ウイルス性などの上気道炎に続発して発生する事が多く、青壮年の健常者に肺炎などの感染症を引き起こす事は稀であ る。 【表3. 臨床病理 111:54, 2000. 治療・予防 PRSPが口腔や鼻腔から分離されたのみで、感染症の症状を呈さない、いわゆる「定着例」と判断される症例に対しては、除菌目的の抗菌薬投与や隔離は行 わない。 PRSPによる中耳炎や副鼻腔炎の場合は、外科的治療に抗菌薬治療が併用されるが、敗血症や髄膜炎、肺炎、術創感染症などの重症感染症の患者の治 療には、感受性が期待できる抗菌薬の投与が必須である。 カルバペネムやペニシリンの大量投与療法が一般的であるが、重症例ではカルバペネムとグリコペプタ イドなどの併用療法などが試みられている。 成人にはニューキノロンの投与がL効な場合も多い。 予防手段としては、通常の院内感染対策の方法により、感染者または排菌者から、免疫抑制状態の高齢者などハイリスク患者への菌の伝播を防止する対策がとられる。 また、感染・発病予防法として、肺炎球菌多価ワクチン(ニューモバックス)が認可されている。

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肺炎 レンサ 球菌

平成26年10月1日から、65歳以上を対象とした肺炎球菌ワクチン ニューモバックス が定期接種となりました。 一方で小児用の肺炎球菌ワクチン プレベナー も、赤ちゃんの頃から積極的にうつように言われています。 しかし、なぜ肺炎球菌のワクチンをうつ必要があるのでしょうか?疑問に思われる方も少なくないかと思います。 肺炎球菌は肺炎を最も起こしやすい菌と同時に、非常に重症化しやすい菌です。 実際に日本の死亡率順の疾患では、1位癌、2位心疾患、そして3位がこの肺炎なのです。 特に80歳以上になると肺炎のリスクが急激に高まり、85歳では死因の第2位、90歳以上では死因の第1位が肺炎です。 ここでは、命に関わる肺炎の最も原因として可能性が高い肺炎球菌の脅威についてみていきたいと思います。 肺炎球菌による肺炎の症状と治療についてもみていきましょう。 1.肺炎球菌ってどんな菌? 成人が日常的にかかる肺炎の原因菌としては、肺炎球菌が一番多いと言われています。 さらに肺炎に限らず、中耳炎や髄膜炎など他の部位にも感染しますし、全身に回ってしまうこともあります。 肺炎球菌は医療現場だと、• 肺炎双球菌• 肺炎レンサ球菌 とも呼ばれています。 球とついてるのは菌の形が球状だからです。 実際に菌がいるかどうかは、肺炎だと痰を顕微鏡で見て調べます。 グラム染色といった染色で菌を染めてみると、紫色の球状のものが2つくっついて見えます。 そのため、肺炎双球菌などと呼ばれます。 顕微鏡で実際に見ると、非常に特徴的な菌です。 1881年に肺炎を契機に発見されたため、肺炎球菌と「肺炎」という単語がついています。 実際に肺炎になった場合、原因菌として肺炎球菌は多いといわれています。 我が国の成人肺炎ガイドラインをみると、• 肺炎球菌 26. インフルエンザ菌 18. マイコプラズマ・クラミドフィラなどの非定型菌 11. ちなみに小児ではインフルエンザ菌が最も多く、肺炎球菌が2番目とされています。 小児でも、肺炎の原因として非常に多い菌です。 また成人の中でも、高齢者の肺炎は誤嚥性肺炎の可能性が高いです。 一般的には唾や食べ物が食道に行かずに肺に行くことで、一緒に入った口の中の菌 嫌気性菌 が繁殖することで誤嚥性肺炎は起こると考えられています。 しかし起因菌をみてみると、最も多いのは肺炎球菌であったとするデータが非常に多いです。 このように肺炎の原因菌として有名な肺炎球菌ですが、「肺炎」以外の感染症の原因菌となることが近年分かっています。 小児では、特に中耳炎を引き起こしやすいです。 お子さんでは鼻と耳をつなぐ耳管が短いため、鼻の中にいる肺炎球菌が耳の中で繁殖しやすいと言われています。 また、鼻の中にいる肺炎球菌がさらに奥に繁殖すると、脳にもおよびます。 正確にいうと脳がぷかぷか浮かんでる髄液に感染するのです。 髄液に感染すると、髄膜炎といって非常に重篤な病気になります。 髄液は基本的に無菌とされ、ばい菌が全くいない状態です。 そのため防御態勢がほとんどないため、髄液で繁殖するとあっという間に悪くなってしまいます。 激しい頭痛や嘔吐を伴い、最悪死にも至ります。 また「肺炎」「中耳炎」「髄膜炎」などが悪化すると、血液中に肺炎球菌が回り全身にいくようになります。 これを敗血症と呼びます。 敗血症は肺炎球菌に限らず全ての菌でありえるのですが、肺炎球菌は病状の進行が早いため起こりやすいと言われています。 この肺炎球菌の感染経路としては、肺炎などになっている方の咳やくしゃみによって周囲に飛び散り、それを吸い込んだ人へと広がっていくと考えられています。 この咳やくしゃみで感染する経路を飛沫感染といいます。 特に免疫力が弱い、• 65歳以上の高齢者• 小児の方 を中心に肺炎球菌は感染しやすいと言われています。 そのため、これらの方でのワクチン接種が勧められるのです。 2.肺炎球菌の肺炎の特徴は? 咳・痰・発熱といった、風邪と区別がしづらい症状です。 ただし、これらの症状が急激に悪化するのが肺炎球菌による肺炎の特徴です。 肺炎球菌は、先ほど肺炎に限らず様々な部位に感染すると書きましたが、ここでは肺炎を中心にみていきましょう。 肺炎球菌に感染しても、症状は一般的な肺炎とあまり変わりありません。 具体的には、• 悪寒・だるさ• 息切れ・息苦しさ• 痰 などです。 これってよく考えると風邪の症状ですよね?実際に肺炎と風邪を症状だけで見分けるのは、至難の業です。 風邪は微熱で、肺炎は高熱が出る。 風邪の痰は透明で、肺炎は膿性痰である。 なんて区別してる参考書もありますが、あくまで頻度の問題です。 微熱から始まる肺炎もある。 透明な痰の肺炎もある。 ということなのです。 そもそも風邪って病名自体、一般用語であり医学用語ではありません。 一般的に風邪と言われる病気は、ウィルスが原因の上気道や下気道の感染症と考えられています。 そのため医者は、風邪がどこの部位が感染して生じているのか考えて、• 咽頭炎• 上気道炎• 気管支炎 などと診断します。 気管支炎と肺炎を見分けるのは、胸部レントゲン写真など写真を撮らないと絶対に分かりません。 レントゲン写真でもわからないことも多いくらい、両者は見分けられないのです。 症状の違いで唯一いえるのは、• 風邪は数日から1週間程度で治ることが多い。 肺炎は徐々に症状が悪化することが多い。 ということです。 つまり風邪と診断していたら肺炎だったということは、実はかなり多いです。 これは呼吸器内科の医師からしても、初診だけで全て鑑別するのは難しいと思います。 初診では軽症で、後から肺炎が見つかることは多々あります。 肺炎球菌に話を戻しましょう。 肺炎球菌の肺炎は他の菌に比べて進行が早いですし、重症化しやすいのが問題になります。 肺炎球菌は気管支ではなく、肺の実質 肺胞 を中心に感染していきます。 実質を中心に感染する菌の方が重症化しやすいです。 軽度の症状から肺炎が悪化すると、• 呼吸困難によるチアノーゼ• 意識障害 などが出ていきます。 特に酸素が足りなくなる状態までいくと、非常に危険です。 酸素が足りないと、最悪死に至ってしまいます。 そのため息が苦しいといった症状が出た場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。 実際に肺炎の死亡率は、近年どんどん増えています。 1980年代は、• 心疾患• 脳出血 が死因の三大原因でした。 しかし2016年では、3位の脳出血が肺炎に置き換わっています。 つまり死因として順位を上げているのです。 さらに肺炎は、年齢が上がれば上がるほど上位にきます。 85歳以上だと第2位、90歳以上だと、なんと癌を抜いて第1位に躍り出ます。 たかが肺炎などと甘く見てると、とても危険な病気なのです。 3.肺炎球菌はどうやって診断するの? まず胸のレントゲンを撮影して肺炎と診断します。 さらに、痰から肺炎球菌を認めた場合が確定診断になります。 また最近では、尿を調べることで肺炎球菌に感染したか分かることがあります。 まず肺炎球菌含めて肺炎と診断するのには、胸のレントゲン写真が必須になります。 実際に気管支炎か肺炎か鑑別する場合は、レントゲン写真で異常陰影がないかどうかです。 特に肺炎球菌は肺胞に直接浸潤して広がっていくため、非常に広範囲に浸潤影といってべたっとした白い陰影を伴うことが多いです。 しかし胸部レントゲンは、正面から放射線を当てて撮影した「影絵」です。 胸の中をレントゲンだけで診断するのは非常に難しいです。 骨や肺の血管と肺炎を見間違えた• で肺の実質がそもそもレントゲンだと見えづらい• 横隔膜の下や心臓の影に肺炎が隠れていた といったことは医療現場では多々あります。 そのため胸部レントゲン写真は最初分からなくても、悪化してから発見されることも多いです。 このようにいうと誤診だと思われる方もいるかもしれませんが、熟練した呼吸器内科でもレントゲン写真は完全に読影するのは困難と言われています。 呼吸器内科で有名な先生でも、• 3流はレントゲン写真の前で立ち尽くし• 2流はレントゲン写真の前でべらべら語りだし• 1流はレントゲン写真の前でまた黙ってしまう と語った先生もいます。 見習の医師はレントゲン写真が良くわからないため、あまり所見が読めません。 一方である程度レントゲン写真が読めるようになると、色々な所見が分かってきて語ることができるようになります。 しかし多くのレントゲンを読めば読むほど、「このレントゲン写真はこうだと思ったら、実はこうだった…」ということが多々あります。 そのためレントゲンの限界が分かってきて、また多くが語れなくなってしまうのです。 胸部レントゲン写真を細かく見る検査が、胸部CTになります。 しかし胸部CTはクリニックではなく大きな病院でないと撮影できませんし、放射線の被ばく量もレントゲンの200倍になります。 そのため、全身状態が悪い場合のみ胸部CTを含めた精査を考慮することになります。 風邪か肺炎かの区別も難しいような軽症な方に、あえて胸部CTで調べることは一般的にはほとんどしません。 また肺炎と診断した場合、さらに肺炎球菌と診断するのも至難の業です。 一番確実なのは、痰を調べることです。 痰から肺炎球菌の様な菌の形をしたものが見えたり、実際に培養して肺炎球菌を認めたら確実です。 しかし難しいのは、痰から肺炎球菌っぽい菌がなく、培養から生えてこないからといって、絶対に肺炎球菌ではないということはできません。 喀痰での診断率は6割程度と報告している論文もあれば、3~4割程度と報告している論文もあります。 しかし原因菌として最も可能性が高く、症状も重症化しやすい肺炎球菌を早急に調べるのは大切なことです。 そのため医療現場では、おしっこを調べることで肺炎球菌を診断することができます。 これは肺炎球菌に感染した場合、おしっこに肺炎球菌の一部 莢膜多糖抗原 が出てくるのを利用した検査です。 現時点では、他にも重症化しやすいレジオネラ菌がこの検査で検出されます。 肺炎と診断されたのに何でおしっこを調べているんだ?って思ってる人もいたかもしれません。 実は、肺炎球菌とレジオネラという問題のある菌を鑑別していたのです。 おしっこを調べるのは非常に利点が多いです。 痰がでない、もしくは出しづらい人でも検査できる。 15分程度で検査結果が出てくる。 80~90種類ある肺炎球菌のほとんどの血清型の場合でも診断できる。 他の菌と間違って診断する可能性がほとんどない などが挙げられます。 一方で欠点もあります。 感染後1か月~3か月間は、おしっこから肺炎球菌抗原が出続ける。 透析中などおしっこが出ない人には検査できない。 特に、このおしっこの検査が陰性だからといって肺炎球菌ではないと言えないことが重要です。 病気がある患者さんでも2~3割は見逃してしまうのです。 またおしっこの検査が陽性でも、肺炎を繰り返している人だと前の肺炎の原因菌が肺炎球菌の可能性があります。 そのため一般的には、肺炎と診断した場合は、原因菌として最も多い肺炎球菌に効く抗菌薬 抗生物質 を選択して治療することが多いです。 4.肺炎球菌肺炎の治療法は? ペニシリン系の薬を使用しますが、ペニシリン耐性の肺炎球菌が登場したため注意が必要です。 肺炎と診断された場合次にどうやったら治すのか気になるところです。 肺炎は一般的に、ばい菌をやっつける抗菌薬を使用します。 肺炎のガイドラインでは肺炎球菌の治療法として、外来と入院の2つのパターンで記載されています。 具体的には、 <外来治療をする時>• ペニシリン系(アモキシリン・ユナシン・オーグメンチン)• ペネム系経口薬(ファロム)• (ペニシリン耐性肺炎球菌が疑われる時)レスピラトリーキノロン経口薬(オゼックス・クラビット・スパラ・ガチフロ) <入院治療をする時>• ペニシリン系注射薬(ペニシリン G・ユナシン・ゾシン)• セフトリアキソン(ロセフィン)• 第4世代セフェム(プロアクト・ケイテン・マキシピーム・ファーストシン)• カルバペネム系(チエナム・カルベニン・メロペン)• バンコマイシン と記載されています。 なお()は商品名になります。 この中で最も使用されるのが、外来・入院ともにペニシリン系です。 肺炎球菌に限らず肺炎の方は、ペニシリンで治療することが多いです。 ここで大切なのは、ペニシリン耐性の肺炎球菌が近年登場していることです。 ばい菌と抗菌薬は、「いたちごっこの世界」と言われています。 これは、• 菌に対して抗菌薬を乱雑する• 抗菌薬に効かない菌 耐性菌 が生まれる• また違う抗菌薬が登場する。 を繰り返すことから言われてる言葉です。 実際に肺炎球菌も最もよく使われるペニシリン系に対して、• PSSP penicillin-susceptible S. pneumoniae ・・・ペニシリンが効く肺炎球菌• PISP Penicillin-intermediate S. pneumoniae ・・・ペニシリンに対して中等度耐性がある肺炎球菌• PRSP penicillin-resistant S. pneumoniae ・・・ペニシリンに対して耐性がある肺炎球菌 となっています。 最近このPRSPが増えてきたと報告があります。 さらにこれらは実際に痰をペニシリンと一緒に育てて、どの濃度だと育って、どの濃度だとやっつけられたか見ることで診断されます。 つまり肺炎球菌が育つまで、実際はどうか分かりません。 PRSPのリスクがある人として、• 65歳以上• アルコール多飲• 幼児と同居• 3ヶ月以内にペニシリン系の薬を使用 などが挙げられますが、これらも一般論です。 どの方でもPRSPに感染する可能性があります。 そのため肺炎と診断したら、クラビットやジェニラックなどといったニューキノロンから治療する医師も多いです。 ただしニューキノロン系も、• 乱雑するとニューキノロン系が効かなくなる菌が出てくる• ニューキノロン自体が結核に効いてしまう• 発熱などを抑えるなどのNSAIDsと一緒に使用すると、けいれんが出現するリスクがある などの問題点があります。 これだけ聞くと、結核もやっつけられていいんじゃ?と思われるかもしれません。 しかし結核は、• イスコチン• リファンピシン• エブトール• ピラマイド といった複数の薬を、半年から9か月内服してようやく治療できる菌です。 そのためニューキノロンだけで治療してしまうと、結核だった場合中途半端に効いてしまいます。 中途半端に結核に効いてしまうと、診断が難しくなってしまいます。 結核と診断するには、• 気管支洗浄液 などから結核菌を見つける必要があります。 一番簡単なのは痰です。 胃液は管をお鼻から入れてとるため、辛い検査になります。 さらに気管支洗浄液は気管支鏡といって、口からファイバーを入れて調べるのですが、非常に大変な検査になります。 胃カメラは食べ物の通り道に入れるため、まだ楽です。 それに対して気管支鏡は、空気の通り道である気管支に強引にファイバーを入れていくため、かなり苦しいです。 また施設によっては、全身麻酔をすると呼吸状態が悪くなるため、麻酔なしで行うところも多いです。 つまり中途半端に結核を治療してしまうと、後で結核が疑われても痰で診断できなくなってしまいます。 しかし結核は他の人に移してしまう怖い病気のためほっとくわけにもいきません。 そのため鼻に管を入れたり、口からファイバーを入れる検査を行わなければならなくなってしまいます。 そのため肺炎=全てニューキノロンは、かなりリスクがあります。 肺炎球菌の治療法を調べて「ペニシリン耐性」の文字を見つけた人は、ペニシリン系のお薬で治療していた場合心配になる人もいると思います。 しかしペニシリン以外のお薬でも色々とデメリットがあると分かっていただけたら、呼吸器内科医としては嬉しい限りです。 一番大切なのは、そもそも肺炎球菌にかからないように予防することです。 そのために肺炎球菌ワクチンが、65歳以上の高齢者や小児の方など重症化しやすい人に推奨されているのです。 ここまで読んで肺炎球菌の怖さが分かった65歳以上の方は、ぜひ肺炎球菌ワクチンを考慮してみましょう。 成人の方は、ニューモバックスが適応になります。 65歳以上ではない方でも、• 脾摘患された方や 鎌状赤血球などで脾機能不全である方• 心・呼吸器の慢性疾患がある方• 腎不全、肝機能障害がある方• 糖尿病がある方• 免疫抑制作用を有する治療が予定されている方 などはニューモバックスの対象となります。 気になる方は一度医師に相談してみましょう。 まとめ• 肺炎球菌は、肺炎の中でも最も可能性が高い細菌です。 肺炎球菌は、肺炎以外に中耳炎や髄膜炎の原因になります。 肺炎球菌の肺炎は特徴的な症状はありませんが、急速に重症化しやすいです。 肺炎球菌は痰やおしっこを調べて診断しますが、確実に診断するのは難しいです。 肺炎球菌の治療はペニシリン系が多いですが、ペニシリンに耐性がある肺炎球菌も登場しています。 高齢者・小児や免疫力が抑制されている方は、肺炎球菌ワクチンを考慮しましょう。 2017年3月22日 カテゴリー• 1,162• 月別アーカイブ•

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レンサ球菌、化膿レンサ球菌の特徴 − 健康と医療の情報局

肺炎 レンサ 球菌

を繰り返してしまい絶食状態が長引くと、食事の再開を諦め、胃瘻(いろう)を造設しなければならなくなることもあります。 そのため、誤嚥性肺炎の予防や、早期回復を目的とした摂食嚥下リハビリテーションは極めて重要です。 東邦大学医療センター大森病院リハビリテーション科教授の海老原覚先生は、「高齢者の方の食事に多い宅配弁当や作り置きの食べ物には、少し注意をしたほうがよい」とおっしゃいます。 誤嚥性肺炎を防ぐために役立つ食べ物や、飲み込みの機能を回復させる訓練について、海老原先生にご解説いただきました。 誤嚥性肺炎を予防するための嚥下障害対策チームとは を防ぐためには、適切な食事指導やポジショニング(姿勢の保持)、口腔ケアや嚥下の確認、環境調整、舌の運動など、多角的なアプローチが必要です。 東邦大学医療センター大森病院には、医師、口腔外科医、言語聴覚士、摂食嚥下認定ナースの多職種から成る対策チーム(以下、「嚥下チーム」)が存在し、誤嚥のリスクが高い患者さんを見落とさないよう連携して診療を行っています。 誤嚥のリスクが高い患者さんが入院された場合、まず病棟嚥下係の役割を担うリンクナースがスクリーニング検査を行い、管理栄養士とともに患者さんに合わせた嚥下食を決定します。 嚥下食でも飲み込みがうまくいかない場合は、リンクナースが主治医を通して私たち嚥下チームに嚥下診察依頼をかけ、専門的な視点から患者さんの状態を診察します。 この後、必要に応じて耳鼻科や神経内科の医師が介入することや、VF(嚥下造影検査)、(嚥下内視鏡検査)を実施することもあります。 このように、入院患者さんの嚥下リスクを漏らさず把握する地盤があるという点が、当院の特徴です。 誤嚥性肺炎を予防するための食事介助の工夫 温度刺激により飲み込みの反射速度が速くなる 高齢者の食事は得てして作り置きや宅配弁当になってしまい、食べる頃には室温に近い状態になっていることがあります。 しかし、室温の食事は誤嚥を惹き起しやすいという落とし穴があります。 最も嚥下反射が惹き起こされにくい飲食物の温度は体温付近であり、飲食物が冷たいほど、または熱いほど、嚥下反射が惹起されるまでの時間は短くなります。 温かい食べ物は温めた状態で、冷たい食べ物は冷たい状態でというように、 その食べ物が最もおいしいと感じられる温度のときに食べていただくことが、誤嚥を防ぐことにも繋がるのです。 作り置きの場合はカプサイシンやメントールの刺激を 温度刺激に代わるものとして、TRPV1やTRPM8などの温度受容体を活性化するという方法があります。 温かさを感じる受容体であるTRPV1は、唐辛子の辛味成分・カプサイシンによって活性化されます。 これとは逆に、冷たい温度の受容体であるTRPM8は、ミントの成分であるメントールで活性化されます。 黒胡椒のにおい刺激も誤嚥予防に有効 このほか、黒胡椒のにおいを嗅ぐことで、嚥下にとって重要な大脳島皮質の血流が上昇し、嚥下反射が素早く起こることも明らかになりました。 嚥下食と聞くとマイルドな食事を連想される方もいるかもしれませんが、高齢の方は様々な刺激に対し鈍感になっていると考えることが大切です。 作り置きなど、温度で刺激を与えられない場合には、カプサイシンやメントールなどの成分を盛り込むことや、黒胡椒などの調味料を使用することをおすすめします。 誤嚥性肺炎を防ぐポジショニング-顎を引くうなずき嚥下 右のイラストのように、顎を引くことで咽頭部に角度がつく 食事の際には、右のイラストのように、上体を少し後傾させて顎を引くことが重要です。 顎を引く理由は、喉頭を挙上することでシーソーのように喉頭蓋が下がりやすくなり、食べ物が喉頭や気管に落ちることを防げるためです。 このポジショニングは「うなずき嚥下」とも呼ばれており、誤嚥のリスクがある全ての方に対して推奨されています。 上体を後ろに倒す理由は、右のイラストのように咽頭部に角度がつくため、食塊がストンと気管へ落ちることを防げるためです。 ただし、上体を倒すと食事自体しづらくなるため、座って食事をしても食道へとうまく食塊を押し込める患者さんには実践していただく必要はありません。 上体の後傾は、嚥下圧が弱い方など、飲み込んだものが気管に入りやすい方を中心に行っていただいています。 食後1時間半の坐位姿勢が誤嚥性肺炎を予防する 食後すぐに横になると逆流が起こりやすくなる 誤嚥を起こしやすい方の中でも、その原因が食べたものの逆流と考えられる場合は、食後1時間半ほど座り姿勢を維持することをおすすめしています。 入院中の方でも、食後すぐにベッドに横にならないよう意識的に坐位姿勢で過ごすことが大切です。 誤嚥性肺炎の治療と共に行う摂食嚥下リハビリテーションの目的 を発症すると、治療のために絶食期間を設けることになります。 絶食状態が長くなると嚥下しない期間も長くなり、嚥下に関わる筋肉量が減少するため、再び経口摂取に戻すための筋力トレーニングが必要になります。 これが、 摂食嚥下リハビリテーションです。 嚥下のための能力を回復させるために、まずは食べ物を使わない間接訓練を行います。 間接訓練の目的は、嚥下に関わる筋力を回復させるためだけではありません。 シミュレーションを行うことで、脳の中の嚥下に関する回路を回復させる意味合いも持っています。 脳には可塑性があるため、たとえを起こして嚥下に関わる回路が障害されてしまったとしても、訓練により脳の中の機能地図が入れ替わり、再び嚥下を行えるようになるのです。 誤嚥性肺炎を繰り返さないために-食べ物を使った直接訓練 間接訓練を行い、反復唾液嚥下テストや簡単な水飲みのテストをクリアした場合は、食べ物を使った直接訓練に移行します。 このとき、その人の 食べ方についても丁寧に確認します。 たとえば、咀嚼回数が少なく食塊が大きな状態で飲み込んでしまう場合(丸呑み)や、口の中に食べ物がある状態で箸を進めてしまう場合は、よく噛み、一回一回飲み込んでから食べ物を口に入れるよう矯正します。 また、咽頭にわずかに食べ物が残っているときには、もう一度飲み込む動作をするよう指導します。 (追加嚥下) 直接訓練の内容は、その人の誤嚥パターンにより変わります。 たとえば、の患者さんで、右側の声帯が麻痺している場合は、左向きに食べ物が流れていくよう、顔を右に向けて食べるリハビリテーションを行います。 摂食嚥下トレーニングの間にを繰り返してしまうと、経口摂取を諦めて胃瘻を造設することにもなりかねないため、その人の誤嚥パターンを見極めた指導は特に丁寧に行っています。 舌の運動を行う意義 の患者さんの中には、舌がうまく動かせなくなっている方もいらっしゃいます。 このような患者さんには、食べ物を飲み込む前に舌の運動も行なっていただきます。 舌で食塊を形成し、咽頭に送り込むことは、嚥下の重要なプロセスのひとつです。 また、舌を動かして覚醒させることは、食事の前のウォーミングアップとしても有益です。 誤嚥性肺炎を防ぐアイスマッサージの目的と効果 アイスマッサージとは、冷凍庫で凍らせた綿棒を用いて、温度刺激と圧刺激を口蓋弓(こうがいきゅう)と呼ばれる部分などに与える方法です。 温度刺激と物理的な刺激を一度に与えられるアイスマッサージは、嚥下反射を誘発させる極めて有効な方法として、全国あらゆる施設で行われています。 アイスマッサージもまた、繰り返し行うことで脳の機能地図の回復を促し、嚥下能力を高める効果を得られます。 アイスマッサージはご自宅でも行える摂食嚥下リハビリテーションのひとつですが、面倒だと感じる人も多々いらっしゃいます。 そこで私は過去に、アイスマッサージの代わりになればという発想から、製薬会社とともにメンソールゼリーを作ったことがあります。 先にも述べたように、ミントの成分であるメンソールは、冷たい温度の受容体を活性化させるからです。 こういった食べ物の成分による刺激も、アイスマッサージと同じ効果が得られるものと考えています。 (2017年3月時点) なぜ口腔ケアが誤嚥性肺炎予防に繋がるの? その1:誤嚥性肺炎の原因となる雑菌を減らす 口腔ケアを行う目的のひとつは、口の中の雑菌を減らすことです。 を引き起こす起炎菌には肺炎球菌やマイコプラズマなど様々な種類がありますが、多くのの起炎菌は、このようによく知られた細菌やウイルスではありません。 常在菌とはもともと人の体に棲みついている菌のことであり、肺炎の検査の場合、肺から 口腔レンサ球菌が検出されたときにはノーマルフローラと報告されるようです。 この背景には、口腔レンサ球菌は肺炎を惹き起こさない無害な菌であると考えられていたということがあります。 しかし、肺とは無菌の臓器であり、常在菌であっても菌が検出されること自体が問題です。 そのため、最近では口腔レンサ球菌が誤嚥性肺炎を惹き起しているのではないかという考え方が広がり始めています。 口腔レンサ球菌のなかには、菌として知られるミュータンスレンサ菌なども含まれます。 歯に対して害をなす菌であることを鑑みると、肺に対しても何らかの害をなしている可能性があるといえるでしょう。 そのため、口の中から口腔レンサ球菌を減らすことが誤嚥性肺炎の予防に繋がると考え、丁寧な口腔ケアを行っているのです。 その2:嚥下反射を改善させ、菌が原因ではない誤嚥性肺炎も防ぐ ただし、全ての誤嚥性肺炎の原因が、口腔レンサ球菌などの菌というわけではありません。 誤嚥性肺炎を起こした患者さんの肺を検査しても、菌がみつからないケースもあります。 このように菌が原因ではない誤嚥性肺炎を防ぐことも、口腔ケアの目的のひとつです。 口腔ケアにより口の中を刺激することで、嚥下に関わる大脳の島皮質が強く刺激され、嚥下反射が改善するということが明らかになっています。 私たちが行った大規模な研究では、 口腔ケアにより高齢者の肺炎が半減したというデータが出ており、この報告は世界的権威のある医学雑誌JAMAにも掲載されています。 高齢者のなかには、ご自身の歯が抜けずに残っている方も、歯が全て抜けてしまい総を使用している方もいます。 誤嚥性肺炎の起炎菌と考えられている口腔レンサ球菌は、歯の周りに棲息する雑菌であり、歯のない方の口内にはほとんど棲息しません。 ところが、私たちの研究では、歯がある群とない群、どちらのグループでも同様に肺炎が半減していることが明示されました。 このことからも、口腔ケアによる口腔刺激が嚥下反射を惹起し、それにより無菌性の誤嚥性肺炎を防ぐことができるといえます。 へたなとろみは命を左右する!誤嚥性肺炎のリスクとなりかねない食べ物 食事介助の項目(前述)で、温かい食べ物や冷たい食べ物、カプサイシンやメントールを含む食べ物が嚥下反射を惹起すると述べました。 これとは逆に、注意すべき飲食物もあります。 たとえば、サラサラとした体温に近い水は、喉頭蓋が下がる前に気管に落ちてしまいやすいという特徴があります。 そのため、汁物や飲み物にはとろみをつけることが推奨されています。 しかし、とろみとは時間や温度で変わるため、飲食物に 「適切なとろみ」をつけることは非常に難しく、現在も研究をすすめている段階です。 また、のパターンによっては、とろみをつけた食べ物のほうが誤嚥しやすい方もいるため、VF(嚥下造影検査)や(嚥下内視鏡検査)により、患者さんの嚥下パターンと適切な嚥下食を見極めることも大切です。 このほか、パサつきのあるお菓子(クッキーやお煎餅など)や粒が残りやすいナッツなども、喉にへばりつきやすいため、避けるべき食べ物といえます。 嚥下機能が低下するとを起こしやすくなるため、餅やこんにゃくゼリーなど、喉に詰まりやすい食べ物にも注意が必要です。 既に病院にかかっている患者さんのご家族の方には、医師や管理栄養士の説明をよく聞き、その人に合った食事を提供していただきたいとお伝えしたいです。

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